令和5年度 総会・研修会(兵庫大会)報告

日私学保連の令和5年度総会・研修会が、令和5年7月13・14日の2日間、姫路市内のホテル日航姫路において「今こそ私学から発信~教育が未来を拓く~21世紀(あす)を担う子どもたちのために~」をテーマに開催された。
当日は来賓として文部科学大臣政務官の伊藤孝江参議院議員や前文部科学大臣の末松信介参議院議員をはじめ、兵庫県の片山安孝副知事、兵庫県議会の内藤兵衛県議会議長、日本私立中学高等学校連合会の吉田 晋会長の他、多くのご来賓の方々のご臨席を賜り、全国各都道府県から私学保護者会連合会の代表者ら約150名が参集した。

総会開会式

定刻に開会し、髙島篤副会長(北海道会長)の司会進行のもと、利岡俊祐副会長(高知県会長)から開会が宣され、門傳英慈会長の挨拶に続き、開催県の兵庫県私立中学高等学校保護者会連合会の森口哲行会長から歓迎の挨拶があった。
日私学保連 門傳英慈会長

先般の九州北部地方の豪雨災害の被災された方々にお見舞い申し上げる。伊藤孝江文部科学大臣政務官地元兵庫県片山副知事をはじめ多くのご来賓のご臨席を得て兵庫県姫路市で令和5年度総会が開催できることは誠に喜ばしい。平成16年度に設立の本会に都道府県で最後に加盟したのが兵庫県であった。私学に通う子供たちに世帯年収や居住地にかかわらず質の高い教育が受けられるよう公的支援の拡充を求めて邁進していきたい。
兵庫県 森口哲行会長

兵庫県は気候、風土、歴史、文化等の異なる摂津、播磨、但馬、丹波、淡路の旧5国から成る多様性に富む個性豊かな県である。中でも姫路は播磨の中心として栄え、その象徴が世界文化遺産登録30周年を迎えた国宝姫路城であり、民俗学の父の柳田國男や哲学者の和辻哲郎はじめ多くの著名な学者を輩出している。兵庫県では多くの私立学校が建学の精神に基づいた特色教育を行っている。私たち保護者は中高連や各都道府県の私立学校団体と連携し、私学振興と子供たちの健全育成のため一丸となって活動を行っている。2日間の総会研修会が実り多いものとなるよう祈念している。

来賓紹介・祝辞

文部科学大臣政務官・参議院議員        伊藤孝江様(総会)
前文部科学大臣・参議院議員          末松信介様(交流会)
兵庫県副知事                 片山安孝様(総会)
兵庫県議会議長                内藤兵衛様(総会)
兵庫県私学振興議員連盟会長          山本敏信様(総会)
文部科学省高等教育局私学部長         茂里 毅様(総会・交流会)
文部科学省高等教教育局私学部私学助成課長   桐生 崇様(総会・交流会)
日本私立中学高等学校連合会会長        吉田 晋様(総会・交流会)
近畿私立中学高等学校連合会会長、大阪私立中学校高等学校連合会会長
                       辻󠄀本 賢様(総会)
兵庫県私立中学高等学校連合会理事長      摺河祐彦様(総会・交流会)

ご多忙の中ご臨席いただいたご来賓の内、次の5名の方々からご祝辞を頂戴した。
文部科学政務官・参議院議員
伊藤孝江様

新型コロナウイルスの感染拡大から約3年が経ち、ようやく本年5月8日から5類感染症に位置づけられた。これまでの困難な状況下においても子供たちのために全力を尽くしてこられた私学の皆様方に改めて感謝申し上げる。現在、政府においては、少子化や人口減少のトレンドを反転させるため、これまでとは次元の異なる少子化対策に取り組んでいる。先般閣議決定した、こども未来戦略方針では、若い世代の所得を増やすこと、社会全体の構造や意識を上げること、全ての子供子育て世帯を切れ目なく支援することの3点を基本理念とし、子供子育て政策を抜本的に評価していくこととしている。いつの時代も教育は国家社会の礎であり、発展の原動力である。文部科学省としても、厳しい財政下ではあるが、今後とも私学助成の充実や税制の優遇措置をはじめとした私立学校の振興方策の推進に取り組んで参る所存である。
兵庫県副知事 片山安孝様兵庫県議会議長 内藤兵衛様
兵庫県副知事 片山安孝様

兵庫県議会議長 内藤兵衛様

公務によりご欠席の齋藤元彦県知事の祝辞を片山副知事が代読され「日頃から門傳会長はじめ保護者会の皆様の学校教育の充実発展へのご尽力に深く敬意を表する。コロナ後の新しいステージを迎えて、柔軟な発想と行動力を持ち、未来への道を切り開き心豊かで自立した人作りが求められる中で、私立学校が人材育成に果たされる役割は非常に大きなものがある。兵庫県では私立学校に公教育の一翼を担っていただいているという認識の下、誰もが自分らしく学ぶことが出来、誰一人取り残されず一人一人の可能性が最大限に引き出されるよう、県として今後も着実に支援を進めていきたい」と挨拶があり、続いて内藤県議会議長から「県議会私学振興議員連盟の山本会長もお見えであるが、県議会を代表してお祝いを述べる。私学は公教育の発展に大きく寄与されており、経済、スポーツ、芸能文化をはじめ、幅広い分野で多くの優秀な人材を輩出している。将来を担う子供たちへの教育への投資を強化し、私学教育の振興発展、保護者負担の軽減が図られるよう財政支援の強化、施設設備の充実のため努力したい」と述べた。
日本私立中学高等学校連合会 吉田 晋会長近畿私立中学高等学校連合会 辻本 賢会長
日本私立中学高等学校連合会
吉田 晋会長
近畿私立中学高等学校連合会
辻本 賢会長

続いて日本私立中学高等学校連合会の吉田会長から「昭和50年に制定された私立学校振興助成法は自民党の議員立法で成立したものでその下で国や都道府県のご支援を得て私立中高は建学の理念に基づいた特色ある教育を実施している」と感謝の意を表し、続いて近畿私立中学高等学校連合会の辻本会長から「大阪府知事の主導する授業料無償化政策について、これが強行されれば大阪、近畿、日本全国の課題となっていくであろう。私学教育の本質をどのように認識し、実行されていくかが問題で、皆様のご理解、ご支援をいただきたい」と挨拶があった。

この他、岸田文雄自由民主党総裁の祝文や祝電が披露された。

功労者表彰

功労者表彰20名、特別功労者表彰4名の被表彰者を代表して、茨城県の令和4年度会長の村岡博幸様に感謝状と記念品が授与された。村岡前会長から「日私学保連副会長、茨城県・関東地区会長を務めさせていただき大変貴重な経験となった。今後も日私学保連の振興発展をご祈念申し上げる」と挨拶があった。

令和5年度総会

開催県兵庫県の森口会長と次期総会開催県静岡県の
池間会長を議長に議事が進行された。

(1)(2)令和4年度事業報告・決算報告
門傳会長から令和4年度事業報告、山本千曲副会長
(広島県会長)から同決算報告、鴨下博厚監事から
会計監査報告が行われ、審議の結果、原案通り承認
された。
(3)(4)令和5年度事業計画(案)・予算(案)
門傳会長から令和5年度事業計画(案)、山本千曲
副会長から同予算(案)について説明があり、審議
の結果、原案通り承認された。
令和5年度正副会長
(5)役員の異動
鹿濱德雄副会長(東京都会長)から令和4・5年度任期の中間であるが5年度役員の異動があり、今総会前に開催された理事会において承認された役員体制(案)の説明があり、審議の結果承認された。
(6)今後の総会・研修会について 
山本千曲副会長から令和5年度青少年育成研修会は11月17日(金)岩手県盛岡市・ホテルメトロポリタン盛岡ニューウイングで、令和6年度総会は静岡県静岡市で、令和5年度私学振興大会は11月1日(水)東京・文京シビックホールで開催することが報告、承認された。

総会決議

丸本幸宏 令和4年度副会長
令和4年度の丸本副会長(大阪府顧問)が「子供たちが、自らが選択した私立学校において、世帯年収や居住地にかかわらず等しく質の高い教育を受けられるよう、引き続き私立学校関係団体と一体となり、私学助成や就学支援金の拡充運動を推進するとともに、子供たちの健全育成や安全を図りながら、私立学校教育の充実発展に寄与することを誓います」と決議文を読み上げ、満場一致で決議された。
以上ですべての議事を終了し、東原相次郎副会長(愛知県会長)から閉会が宣され総会は終了した。

講演Ⅰ

講師 吉田 晋会長
日本私立中学高等学校連合会の吉田 晋会長から「これからの私立学校教育の方向性」と題し資料を交え、私立学校教育の現状や課題等について講演が行われた。

高校生徒部活発表

姫路女学院中学高等学校「ギターマンドリン部」による心に響く演奏が披露された。

交流会

前文部科学大臣・参議院議員 末松信介様

主催者を代表し門傳英慈会長、開催地を代表し森口哲行会長の挨拶の後、ご来賓を代表し、わざわざ姫路に駆けつけてくださった前文部科学大臣・参議院議員の末松信介先生から、私学への温かいメッセージをいただいた。
続いて兵庫県私立中学高等学校連合会の摺河祐彦理事長から歓迎の挨拶、文部科学省高等教育局私学部の茂里 毅私学部長のご挨拶に続き、日本私立中学高等学校連合会の吉田 晋会長による乾杯のご発声で和やかな交流会の時間となった。交流会では、地区ごとに出席者がステージ上に登壇し、地区や都道府県の保護者会活動の報告等が行われ、兵庫県私立中学高等学校連合会の柳弘一郎副理事長の挨拶で閉会となった。
兵庫県私中高連
摺河祐彦理事長
文部科学省 茂里 毅
私学部長
乾杯 吉田 晋会長

近畿地区各県代表者ら 
会旗引継ぎ 兵庫から静岡へ
兵庫県私中高連
柳弘一郎副理事長

講演Ⅱ

灘中学校・高等学校参与(前校長)であり兵庫県私立中学高等学校連合会副理事長の和田孫博先生から「子どもたちの自立を促す私学の教育」と題し講演が行われた。

臨地研修

希望者を対象に国宝姫路城の臨地研修を行った。
list page page top