令和2年度 私立小・中・高等学校私学振興全国大会報告

日私学保連は令和2年11月4日(水)東京・メルパルクホールにて、日本私立中学高等学校連合会、日本私立小学校連合会と共に「令和2年度私学振興全国大会」を開催した。当日は、公務のため急遽欠席となった萩生田光一文部科学大臣に代わり出席の田野瀬太道副大臣の他、河村建夫元内閣官房長官、馳浩自由民主党政務調査会長代理をはじめ多くの文教関係国会議員のご臨席を賜り、700名を超える私立学校関係者、保護者が一堂に会し、私立学校の学ぶ子供たちの教育環境の整備充実のため令和3年度私立高等学校等関係政府予算に関する要望を行った。なお、大会は新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、例年の2分の1以下の規模(参加者)で実施された。               (写真は全私学新聞 他提供)

主催者代表挨拶 日本私立中学高等学校連合会 吉田 晋 会長

吉田 晋 会長
私立学校は、先駆的な教育や新時代に相応しい多様な教育を実施し、わが国の公教育の発展に大きく寄与しており、これからも私立学校が優れた人材を育成し、社会に貢献していくためには経営基盤の安定のための私学助成の充実とともに、保護者が負担している授業料等への支援の更なる拡充が求められている。
また、新型コロナウイルス感染症との共存という新しい生活様式の中で、子供たちの教育環境の整備、充実については、公私問わず国からの十分な支援が図られるべきである。
さらには小学校から高校まで児童・生徒1人1台の端末整備や、熱中症・感染症対策としての換気型エアコンへの更新等喫緊の課題の解決に向けて、令和3年度私学助成予算の拡充について、一層のお力添えを賜りたい。

主催者代表挨拶 日本私立小学校中学校高等学校保護者会連合会 門傳英慈 会長

門傳英慈 会長
子供たちの教育環境は新型コロナウイルス感染症によって激変し、学校教育のデジタル化のため、施設設備、ICT環境の整備が国を挙げて急速に進められているが、これらの支援の一層の拡充をお願いしたい。
とりわけ、学校教育の基盤となる児童・生徒1人1台の端末の配備等にかかる経費については、公私の別なく国による同等の支援をお願いしたい。
また新型コロナウイルス感染症に罹患した児童生徒の心身のケアや家計急変世帯への授業料支援についても手厚い配慮をお願いしたい。
子供たちが家庭の経済状況に関わらず自由に学校を選択することができ、自ら望む最良の教育が受けられるようにしてほしい。

大会次第

1.開会の辞     日本私立中学高等学校連合会 副会長 摺河祐彦
2.主催者代表挨拶  日本私立中学高等学校連合会 会 長 吉田 晋
           日本私立小学校中学校高等学校保護者会連合会 会長 門傳英慈
3.来賓挨拶     文部科学副大臣 田野瀬太道 様
           元内閣官房長官・元文部科学大臣 河村建夫 様
           自由民主党政務調査会長代理・元文部科学大臣 馳  浩 様 他
4.要請       日本私立中学校高等学校連合会 副会長 近藤彰郎 
5.保護者の願い   東京私立中学高等学校父母の会中央連合会 副会長 中野久美
6.決議採択     日本私立小学校中学校高等学校保護者会連合会 副会長 白澤 仁
7.閉会の辞     日本私立小学校連合会 副会長 斎藤 滋

令和3年度私立高等学校等関係政府予算に関する要望書はこちら

来賓挨拶 文部科学副大臣 田野瀬太道 様

田野瀬太道 様
萩生田文部科学大臣に代わり一言お祝い申し上げる。
現在、新型コロナウイルス感染症により学校現場も未だかつて無い試練に直面している中で、子供たちのために全力をつくしてこられた関係の皆様方の弛まぬご努力にお礼申し上げる。
感染症の影響により子供たちの学びに遅れが生じたり地域や学校間で格差が生じることがあってはならない。
GIGAスクール構想の実現と令和のスタンダードとしての新しい時代の学びの環境整備が何より大事である。
文部科学省として厳しい財政状況ではあるが、私学助成の充実、私学教育の振興、発展に精一杯取り組みたい。

来賓挨拶 元内閣官房長官・元文部科学大臣 河村建夫 様

河村建夫 様
新型コロナウイルス感染拡大の中にも関わらず全国から私立小・中・高校の学校関係者はじめ保護者の方々がお集まりになり、盛大な大会となり心からお慶び申し上げる。
わが国の公教育の一翼を担う私立学校の振興のため尽力したい。
特に、コロナ禍もあり私学は学校耐震化や施設設備面の拡充に遅れが生じている。
子供の命に公私の違いはなくGIGAスクール構想の実現において私学が公立に遅れるようなことがあってはならない。
ポストコロナの暁に子供たちがのびのびと学び、運動できる教育環境整備に向けて、令和3年度私学助成予算の拡充に努力したい。

来賓挨拶 自由民主党政務調査会長代理・元文部科学大臣 馳  浩 様

馳浩 様
新型コロナウイルス感染症の影響により、紙の教科書とデジタル教科書の両方を活用したハイブリットな授業を行う時代となった。学校に行かなくとも学力に遅れが生じないようオンラインもオンデマンドも活用し生徒の交流もネットワークで行うような状況である。
ICT化の目指すべきところは効率化によって教職員の働き方改革を進め、教育にとって一番大切な教員と生徒の交流時間を増やすことであって、何もかもオンラインで良いというものではない。
令和3年度予算、2年度第3次補正予算の編成に向け本日来賓の先生方とともに鋭意努力したい。

来賓挨拶

元経済再生担当産業大臣・元幹事長 石原伸晃 様自由民主党文部科学部会長
元経済再生担当大臣・元幹事長
石原伸晃 様
自由民主党文部科学部会長
赤池誠章 様
元女性活躍担当大臣
有村治子 様

要請 日本私立中学高等学校連合会 近藤彰郎 副会長

近藤彰郎 副会長
昭和50年に自民党の議員立法で制定された「私立学校振興助成法」により、私立高校生徒1人当たりの補助金単価は今や約30万円となり、お陰で保護者の授業料負担が抑えられ私学経営も安定し、目的に向かい進むことが出来ている。
新型コロナウイルスの感染拡大が進む中ではあるが、生徒たちは生きる時代も学ぶ時代も選べない。
私学教育に携わる者はいかに困難な時代であろうと、生徒たちを育て守らなければならない。
新型コロナウイルスを乗り越え、今を生きる生徒たちのため学校、教員、親がそれぞれの責任を果たし、生徒たちへの教育を通して、いただいた補助金を社会に還元していきたい。

保護者の願い

「保護者の願い」
中野久美 東京私立中学高等学校
父母の会中央連合会 副会長
内容はこちら
山谷えり子 元国務大臣・参議院議員に手交

決議採択

決議採択
白澤 仁 日本私立小学校中学校
高等学校保護者会連合会 副会長
内容はこちら
田野瀬太道 文部科学副大臣に手交

閉会の辞 日本私立小学校連合会  斎藤 滋 副会長

斎藤 滋 副会長
「私学はひとつ、教育は私学から」をモットーに児童生徒、保護者、学校が手を取り合い一生懸命に日々教育活動を行っている。
今後、国からの更なる支援をいただきながら私学教育、延いては日本の教育の推進のため邁進していきたい。
本日はご多用中にも関わらず多くの国会議員の先生方にご臨席を賜り、心から感謝申し上げる。
これを機会に更なるお力添えをいただけるものと確信している。
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