平成30年度 総会・研修会 鳥取大会報告

平成30年7月19・20日の2日間、鳥取市ホテルニューオータニ鳥取で、「今こそ私学から発信~教育が未来を拓く~21世紀(あす)を担う子どもたちのために~」をテーマに総会・研修会が開催された。
ご来賓として、文部科学省より、公務により急遽ご欠席となった丹羽秀樹副大臣に代わり井上睦子文部科学省高等教育局私学部参事官をはじめ、野川聡鳥取県副知事、稲田寿久鳥取県議会議長、吉田晋日本私立私立中学高等学校連合会会長の他中国地区各県の私立中高協会会長のご臨席を賜り、全国各地より保護者会代表ら150名が出席した。

会長挨拶

中村会長
日私学保連
中村良彦 会長(平成29年度)
7月豪雨で被災の皆様には心よりお見舞い申し上げる。
現在、全国の私立中学校755校に24万人、私立高等学校1321校に105万人の子供たちが学んでおり、都道府県毎に学校数、生徒数、置かれている立場も異なるが、私学助成の堅持拡充、私学の充実発展に対する熱い思いは同じである。未来を担う全ての子供たちにより良い教育を受けさせることが、私たち保護者の責務である。県や国にはこのような経済状況の中で私学の保護者にとって学納金が大きな重荷になっていることを理解してほしい。子供たちに未来を創造する力、将来に対応する力を育む教育を行っているのが私学教育であり、わが国の未来を担う子供たちのために、本会の事業活動に邁進していきたい。

開催県代表挨拶

小島服会長
鳥取県私立中学高等学校PTA連合会
山田珠央 会長
平成30年7月豪雨により被災された皆様にお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復旧をお祈りしたい。
鳥取県に私立中高は8校しかなく、人口も少ないが、誇れるのもが1つある。それは、私立中高の経常費助成の生徒1人当たり単価が日本一であることで、私たち保護者の努力と何より知事や県議会の先生方のご理解によるものである。
鳥取県は梨が名産品で、「21世紀梨」は明治37年に千葉から導入されたと聞いている。昨年の千葉大会からバトンタッチされたのはこのようなご縁があったのかと思う。
この度は梨の季節ではないので、梨はご用意できないが「おもてなし」で皆様をお迎えしたい。

来賓祝辞

井上睦子 様平井伸治鳥取県知事のメッセージ
文部科学省 私学部参事官 井上睦子 様
平井伸治鳥取県知事のメッセージ

ご来賓4名から祝辞を頂戴した。
最初に井上睦子文部科学省高等教育局私学部参事官が、7月豪雨について「激甚災害に指定された際は国として私立学校の復旧事業にしっかり努めたい」と述べ、公務によりご欠席の丹羽秀樹文部科学副大臣の祝文を代読した。
続いて、安倍晋三自民党総裁の祝文並びに平井伸治鳥取県知事のメッセージ(スライド)が披露された。
野川 聡 様
鳥取県副知事 野川 聡 様
次に、野川聡鳥取県副知事が、「福沢諭吉は、自由と平等と学問を重んじて独立の精神を養うことを勧め、学校は公費で賄い、経営は当事者で行うべきと主張していた。鳥取県は明治大学の創立者岸本辰雄氏、中央大学の創立者奥田義人氏等多数輩出した。彼らは自由と独立を求めて私学を設立した。国民のニーズは多様化しており、それぞれの私学が建学の精神に基づき、個性豊かな活動を展開している私立学校に今後さらに期待をしたい」と挨拶した。
稲田寿久 様
鳥取県議会議長 稲田寿久 様
次に、稲田寿久鳥取県議会議長が、「公立の学校が私学化し私学が公立化しているというように両者に垣根がなくなってきている。副知事が福沢諭吉先生の言葉を引用していたが、お金は公が出し、運営は私で行うというのはとても便利な方法である。学校教育は私立で行うべきと言うのが私の持論である。是非、この総会、研修会において、私立学校とは私学助成とは、建学の精神とは一体何かという根本問題よくお考えいただき、この研修会を実り多いものとされたい」と述べた。
吉田晋様
日本私立中学高等学校連合会
会長 吉田 晋 様
最後に吉田 晋日本私立中学高等学校連合会会長が、7月豪雨の被災者へのお見舞いとともに「中高連では、早速、被災私立中高生徒に贈呈するため、私学ボランティア基金を受け皿にして都道府県私学協会を通じて義援金を募っているので、ご協力をお願いしたい。」と述べ、さらに「本年は、私学助成の生徒1人当たり単価の日本一の鳥取県で、副知事や県議会議長から私学教育に対する温かい思いを語っていただき、何もお願いすることはないほどである。日私学保連の活動の目的は、まずは公私間格差の是正である。全国、各地区(ブロック)で集結して、情報交換を行い、全国のどの私学に通う生徒も学校選択の自由が保障されるような社会を作ってほしい。都道府県の私学保護者会が私学協会と強力に連携し、次代を担う子どもたちの教育に役立つよう活動を進めてほしい」と結んだ。

来賓紹介

来賓紹介
文部科学省高等教育局私学部参事官 井上睦子 様
鳥取県副知事 野川 聡 様
鳥取県議会議長 稲田寿久 様
日本私立中学高等学校連合会会長 吉田 晋 様
鳥取県議会私学振興議員連盟会長 山口 享 様
鳥取県私立学校協会会長 野田 修 様
島根県私立中学高等学校連盟会長 大多和聡宏 様
岡山県私学協会会長 金光道晴 様

功労者表彰

功労29名、特別功労9名の表彰が行われ、受賞者を代表して、本会監事を務めた兵庫県の大澤昌資様に感謝状と記念品が授与され、「5年前、船にたとえると中村丸に乗船し、何も分からない私を役員の皆様がご指導下さり、星が日本で一番美しく見えるという鳥取県に来ることができた。本日、私は船を下りるが、本会は未来の子供たちに夢を与えることができるよう、力強く航海を続けてほしい」と謝辞が述べられた。

平成30年度総会

 開催県鳥取県の山田珠央会長と次期総会開催の福岡県の新延克己会長を議長に、議事が進行された。
①事業報告・決算報告
 門傳副会長から平成29年度事業報告、山本副会長から平成29年度決算報告、辻監事から会計監査報告が行われ、審議の結果承認された。
②事業計画・予算
 門傳副会長から平成30年度事業計画(案)、山本副会長から平成30年度予算(案)について説明があり、審議の結果承認された。
③役員改選
 正副会長・理事・監事の各候補者について、諮ったところ、承認された。また、平成30・31年度の会長に東北地区の門傳英慈氏が就任した。なお、顧問は置かないこととされた。
 門傳新会長から、中村前会長に特別功労者表彰状が贈呈された。
平成30年度会長・副会長
中村前会長に特別功労表彰状を授与

④平成31年度総会・研修会について 
 総会は、九州地区(福岡県)で開催すること、青少年育成研修会は中国地区(島根県)で開催することが確認された。
⑤総会決議
 愛知県の幸村副会長(平成29年度)が「本会は、今後とも、日本私立中学高等学校連合会等の私立学校団体と一体となり私学助成や就学支援金制度の拡充運動を推進するとともに、子供たちの健全育成や安全を図りながら、私立学校教育の充実発展に寄与する」と決議文を読み上げ、満場一致で決議された。

研修会 講演Ⅰ

吉田晋会長
日本私立中学高等学校連合会
会長 吉田 晋 様
日本私立中学高等学校連合会吉田 晋会長より、「高大接続改革で変わるこれからの大学入試」と題し、講演が行われた。
吉田会長は、中央教育審議会初等中等教育分科会の委員を務められ、現在国が進めている高大接続改革とそれに伴う大学入学者選抜改革、特に英語の入試改革について、詳細な資料の基に現状や課題を報告された。

高校生徒部活発表

倉吉北高等学校「合唱部」生徒の合唱並びに鳥取城北高等学校「ボランティア部」生徒の手話パフォーマンスの発表に総会参加者より盛大な拍手が送られた。

交流会

門傳英慈新会長による開会の挨拶の後、公務の中駆けつけられた衆議院議員 井上 信治自由民主党団体総局長、鳥取県私立学校協会 野田 修会長、日本私立中学高等学校連合会 吉田 晋会長からご挨拶をいただき、和やかに交流の機会が持たれた。会の途中には、7月豪雨への義援金が募られ、有志により集められた義援金は、日本私立中学高等学校連合会私学ボランティア基金に寄附された。
日私学保連 門傳新会長井上信治 様野田 修 様
日私学保連
門傳 英慈 新会長
自由民主党団体総局長
衆議院議員 井上 信治 様
鳥取県私立学校協会
  会長 野田 修 様

研修会 講演Ⅱ

すなば珈琲の村上 無費価代表より、「『ピンチ』を『チャンス』に『大ピンチキャンペーン』の舞台裏」と題し、講演が行われた。
すなば珈琲代表 村上 無費価 様講演の様子
すなば珈琲代表 村上 無費価 様
講演の様子

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