平成23年度 総会・研修会 北海道大会報告

「魅力ある私学を支えるために-がんばろう!日本、がんばれ!東北-」

平成23年度 総会・研修会が開催された。

日本私立小学校中学校高等学校保護者会連合会(日私学保連)「平成23年度総会・研修会北海道大会」が、7月8日と9日の両日、札幌市内のポールスターホテル札幌で開催された。

今年は3月11日に東北地方を襲った地震・大津波や原発被害で多くの方々が被災された中での大会となった。「魅力ある私学を支えるためにーがんばろう!日本、がんばれ!東北ー」をテーマにした今年の大会には、各都道府県保護者会代表ら103名の出席、日本私立中学校高等学校連合会の吉田晋会長様、北海道総務部人事局長山本広海様をはじめ、多数のご来賓の方々にご出席いただいて開催された。

会長挨拶・開催地代表挨拶・来賓挨拶

主催者である日私学保連新延克己会長から、私学に通わせている保護者の立場から「公立高校の授業料無償制度」と「高等学校就学支援金制度」での教育費格差が増々問題になってきており、また、青少年健全育成事業に関しては、PTA連合会との連携も必要で、生徒児童への保護者の思いは同じであること、9日の研修会では社会的に問題となっている薬物乱用の実態等をはじめとして、高校生国際交流プログラムへの支援等の事業も推進して行きたいとの挨拶があった。

開催地代表より今回のテーマについての私学の魅力と、サブテーマに掲げた「がんばろう!日本、がんばれ!東北」では、震災に遭われた東北地方の皆様に心からお見舞いする。また、北海道に各地から来られ歓迎するとの挨拶が北海道私立中学高等学校保護者連合会高島篤会長よりあった。

ご来賓から、文部科学大臣のメッセージ代読を日私学保連 田尻副会長が行った。

北海道知事代理の北海道総務部人事局長 山本広海様からご挨拶をいただいた。
日本私立中学高等学校連合会会長 吉田晋様より、私学の現状と実情や私学振興策推進には地方での取り組みや日比谷での全国大会への動員が欠かせない、一緒になって活動しようとの挨拶があった。
次に教育功労27名、特別教育功労4名の方々が功労者表彰を受けられた。北海道小樽にある北一硝子の三輪挿しを記念品として、代表として井上障男様と平田文孝様に新延会長より感謝状とともに贈呈された。
被表彰者を代表し謝辞を井上障男様から、公私間格差是正と教育費負担軽減への取り組み運動は、各県、地区、そして全国規模での連携継続無くしては、進んで行かないとのことであった。また、全国各地に仲間が出来たことも財産となったとのことであった。

総会議事では、開催地区の北海道馬場副会長と次期開催地区の岩手県より澤口会長が議長に指名され、以下の議案が審議された。
まず初めに、平成22年度の事業報告・同決算報告が承認された。同じく平成23年度事業計画・同予算(案)が提案され、「私立学校振興対策、青少年健全育成事業、関係団体等との連絡提携、広報・啓蒙活動」を柱とし、運営面では正副会長会でしっかりとこれらについて推進して行くとの説明があった。

会場から各県の保護者団体の活動報告を日私学保連のホームページに掲載してもらいたいとの要望が出され、新延会長より早速実行すると回答されとともに、平成23年度 事業計画・予算(案)は、採択された。また、今年度の総会には、会則等の改定について、内容への変更等、改定主旨の説明が市山副会長より説明があった。採択されたが、総会資料の事前配布を検討願いたいとの意見があった。他、各専門員会より報告があり議事は無事終了した。

総  会  決  議

 私学助成運動や青少年健全育成など、子どもたちが学ぶ私立学校の振興には保護者の支援が必要不可欠であります。
 現在、子どもたちを取り巻く社会情勢は大きく変化していますが、日本私立小学校中学校高等学校保護者会連合会は、日本私立中学高等学校連合会、日本私立小学校連合会と連携し、私立学校教育の振興発展を目指し、保護者の果たすべき役割を踏まえ、実りある活動を展開いたします。

スローガンとして
1.教育費の公費支出の公・私間格差の是正
2.私立学校等への経常費助成費の拡充
3.保護者の教育費負担軽減のための税制改正
4.各都道府県保護者会の支援の強化、質的向上のための情報収集・提供
5.青少年健全育成事業の充実
6.家庭教育の充実のための情報収集・提供を掲げています。

 私立学校を取り巻く状況が厳しさを増す中で、平成23年度の私立高等学校等に対する国庫補助金は1,002億3千万円、地方交付税措置額は5,433億円が認められ、また、高等学校等就学支援金制度が実施され、授業料負担の軽減に資することになりました。
 平成24年度以降においては、さらに財政的に厳しい状況が予想されますが、所期の目的の実現に向け、日本私立中学高等学校連合会、日本私立小学校連合会と一体となって運動を推進するとともに、21世紀を担う青少年の健全育成や児童・生徒の安全・防災・防犯問題等について保護者間で情報を共有し、また保護者として家庭教育の重要性を認識し、関係諸団体と相互に協力して、私立学校教育の充実・発展に寄与することを誓います。
 ここに、平成23年度総会を開催し、参加都道府県の代表者の総意により、上記の通り決議いたします。

平成23年7月8日

日本私立小学校中学校高等学校保護者会連合会
参  加  者  一  同

懇  親  会

自民党総裁代理で挨拶される下村博文衆議院員(上)

地元選出として挨拶される町村信孝衆議院員(下)
北海道議会議長
喜多龍一様
北海道島田副会長の司会で懇親会が始まり、総会の緊張から一転しなごやかな雰囲気の中で開始された。最初に高校生部活動発表があり、北海高等学校「林川さん」、札幌龍谷学園高等部「舩島(ふなしま)さん」の弁論発表があった。流石は全国大会の常連校同士とあって、「理解力」「思考力」「表現力」が鍛えられており、話し方、間の取り方全てにおいて私たちの心にしっかりと届くものがあった。大衆の前であんな風に話が出来たらどんなにいいだろうと出席者みなさん感じたのでないだろうか。続いて、とわの森三愛高等学校のハンドベル部の演奏があった。初めて生で見る人が多かったと思う。ハンドベルのルーツはイギリスのビッグベンであることを知ると、ベルの奏でる音に心が洗われる気持ちになった。


ご来賓から自民党総裁代理として衆議院議員 下村博文様、地元選出衆議院議員 町村信孝様より学校の耐震化の問題では、国の責任で費用捻出をすることや、私学への助成金の継続等についてしっかりと取り組んで行きたいとの挨拶があった。また、現在の政局の実情を知り、「私学に対する熱い思い」「決意」をあらためて確認することが出来た。地元北海道議会議長 喜多龍一様から歓迎と東北地方への北海道としての震災後の支援等について挨拶があった。次に、北海道私立中学高等学校協会会長 森本正夫会長より歓迎と、中高連と日私学保連は両輪で公私間格差是正の問題解決に取り組んで行こうとの挨拶があった。中高連私学振興副部会長 新田光之助様と新延会長の乾杯の音頭で懇親会がはじまり、旭川在住の津軽三味線家元 菅野孝山 親子三代による演奏のアトラクションがあった。各地区代表者からも地区ごとの取り組みやご当地の自慢等の紹介があった「全国の私学は一つ」を合言葉に今後も推進することを確認することが出来た。

また、最後に開催県の北海道高島会長より次期開催県岩手県澤口会長へ日私学保連旗の引き継ぎ式が行われ、澤口会長より来年は岩手で皆様のお越しをお待ちしておりますとの誓いの挨拶で締められた。

部活動発表(弁論発表・ハンドベル演奏)

生徒部活動発表の様子
 :北海高校 林川さん
 :札幌龍谷学園 舩島さん
 :とわの森三愛高校ハンドベル部
  のみなさん
 :津軽三味線 親子三代演奏

平成23年度研修会

研修会は、青少年健全育成委員会が中心に計画した薬物の実態を知ろう、保護者自ら、として講演Ⅰ「最近の薬物乱用防止策について」北海道保健福祉部医療薬務課主査 吉田隆之様より「薬物とは」「国内における薬物犯罪の現状」「青少年の薬物に関する意識調査」「薬物乱用の最大の問題」など懇切丁寧に説明があり、身近で起きている現状を我々大人が認識を持つことが大事であるということを学ぶことが出来た。

基調講演は、「思うは招く-夢があればなんでもできる-」と題して、株式会社植松電機専務 植松努様の講演があつた。北海道芦別市で誕生され、子どもの頃から飛行機に興味を持ち、ロケット技術を自分自身で学ばれ、宇宙への大変興味ある講演を聞くことが出来た。

学歴では無い「子どもの博士を奪えない」「歴史は一人が変える」「好きなことをやめなかったらこうなった」沢山のことを学ぶことが出来た。感動「CAN DO」全国に植松ファンが出来たと思う。是非全国の我々保護者の仲間・子どもたちに聞かせたい。終了後は、名刺交換で長蛇の列であった。

そして、講演Ⅱでは、日私学保連 武田顧問より、「教育費の公私間格差」についてあらためて勉強することができた。閉会行事では新延会長より東北地区を代表し些少であったが義援金を宮城県の門傳会長に贈呈され、門傳会長より一刻も早く復興することが東北地区全員の願いであり、日私学保連に対して御礼とこれからも支援を願いたいとのことであった。最後に市山副会長が、北海道大会が大盛会であったことの報告があり、北海道保護者会連合会の皆様へ感謝とこの会が増々発展することを誓い平成23年度総会・研修会北海道大会が終了した。

研修会の様子

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